福岡県済生会二日市病院

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臨床指標

感染に関する指標

血液培養2セット実施率

当院値の定義・算出方法

分子:分母のうち、血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数
分母:血液培養オーダー日

指標の説明

感染症が疑われる場合、原因となる細菌やウイルスを特定するために「血液培養検査」を行います。この検査は、血液を採取して病原菌がいるかどうかを調べるもので、正確な診断と適切な治療のためにとても重要です。
血液培養は通常2セット行われることが推奨されています。2セット採取することで、病原菌が検出されやすくなり、結果の信頼性が向上します。また、誤った結果が出るリスクも減らすことができます。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

当院値の定義・算出方法

分子:分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数
分母:広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数

指標の説明

感染症の治療では、原因となる細菌を正確に特定し、それに最適な抗菌薬を使用することが重要です。特に、複数の種類の細菌に効果を発揮する「広域スペクトル抗菌薬」を使用する場合、その効果を最大限に活かし、副作用や耐性菌のリスクを減らすために、治療前に「細菌培養検査」を行うことが推奨されています。
細菌培養検査は、体内にいる細菌の種類を特定するための検査です。これにより、治療が進む中で、最も適切な抗菌薬を選び直すことが可能になります。

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

当院値の定義・算出方法

分子:分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数
分母:全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数

指標の説明

手術を安全に行うためには、傷口から菌が入って感染を起こさないようにすることがとても大切です。そのため、病院では「予防的抗菌薬」と呼ばれる薬を、手術の開始前にあらかじめ点滴で投与します。特に効果を高めるためには、手術が始まる直前の1時間以内に投与することが重要とされています。

抗MRSA薬投与に対して、薬物血中濃度を測定された症例の割合

当院値の定義・算出方法

分子:分母のうち、薬物血中濃度を測定された症例
分母:TDMを行うべき抗MRSA薬を投与された症例数

指標の説明

抗MRSA療法を受け、治療薬モニタリング(TDM)を受けた患者の割合になります。

抗MRSA薬投与症例に対して、細菌検査を実施された割合

当院値の定義・算出方法

分子:分母のうち、細菌検査を測定された症例
分母:抗MRSA薬を投与された症例数

指標の説明

抗MRSA療法を受け、細菌検査を受けた患者の割合になります。

病棟における手指消毒薬使用量

当院値の定義・算出方法

分子:分母のうち、擦式アルコール使用総量(病棟のみ)
分母:入院患者延べ数

指標の説明

感染症の原因となる病原体は、しばしば手指を介してヒトからヒトに感染します。手指衛生(石鹸と流水による手洗いと、擦式アルコール製剤)は感染対策において、簡便かつ有効な方法として行われています。
グラフの「擦式アルコール製剤の使用量」は、手指衛生が感染対策に重要な行為であるということを、院内でどの程度認識され、実践されているかを見るものです。病院の感染抑制を語る上で、極めて重要な指標となります。