医療安全に関する指標
インシデント報告数・アクシデント発生件数
当院値の定義・算出方法
1年度間のインシデント・アクシデントの総件数
指標の説明
インシデントとは、医療行為によって患者さんやご家族に障害もしくは不利益を及ぼさないながらも、何らかの手違いが生じるか、事前に回避された事象をいいます。アクシデントとは、医療行為によって患者さんやご家族に障害もしくは不利益を及ぼした事象をいいます。これらの事象は適切にアセスメントされ医療安全の向上に役立てる必要があります。本指標は、レベルごとのインシデントとアクシデントの発生状況を示唆するものです。
転倒・落発生率
当院値の定義・算出方法
分子:分母のうち、退院患者に発生した転倒・転落件数
分母:退院患者の在院日数の総和もしくは入院患者延べ数
指標の説明
入院生活の中では、体調の変化や慣れない環境などから、転んだりベッドや椅子から落ちてしまうことがあります。これを「転倒・転落」と呼び、骨折や頭を打つけがにつながることもあるため、病院ではとても重要な安全管理の指標としています。
この数字を把握することで、病棟ごとの状況を確認し、ベッド周りの環境整備やスタッフの声かけ、転倒予防用具の活用など、安全対策の改善につなげています。
転倒転落によるインシデント影響度レベル3b以上の発生率
当院値の定義・算出方法
分子:分母のうち、退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b 以上の転倒・転落の発生
分母:退院患者の在院日数の総和もしくは入院患者延べ数
指標の説明
転倒や転落の中には、骨折や頭を打つなど、その後の生活に大きな影響を及ぼす重いけがにつながる場合があります。病院ではこうした影響の大きさを「インシデント影響度分類」という基準で分けており、骨折や頭部外傷など治療が必要となる転倒・転落を「レベル3b以上」としています。リスクの高い場面や患者さんへの支援の仕方を検討し、病棟環境の工夫やスタッフ教育の強化などにつなげています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防策の実施率
当院値の定義・算出方法
分子:分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数
分母:肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数
指標の説明
手術後にまれに発生する合併症の一つに「肺血栓塞栓症」というものがあります。これは、体内でできた血のかたまり(血栓)が肺の血管に詰まってしまう病気で、放置すると命にかかわることがあります。
特にリスクレベルが「中」以上の手術を受けた患者さんは、この病気を防ぐための対策がとても大切です。当院では、肺血栓塞栓症の予防に力を入れており、手術後の患者さん一人ひとりに適切な予防対策を実施しています。
