診療科・部門のご紹介

  1. TOP
  2. 診療科・部門のご紹介
  3. リハビリテーションセンター

リハビリテーションセンターのご紹介

リハビリテーションセンター

わたしたちリハビリテーション部では、脳血管疾患や整形外科疾患、呼吸器や心疾患、外科手術後など、一日も早い早期リハビリテーションが必要な方への急性期リハビリテーションに対応しています。また、がん治療中の社会復帰を目的としたがん患者リハビリテーションや心臓病の再発・増悪予防を目的とした外来心臓リハビリテーションをおこなっています。急性期リハビリテーションとは発症から早い時期に機能訓練や日常生活動作訓練を開始することにより、合併症の予防や身体機能回復、より早い自宅復帰や社会復復帰が可能となることが証明されております。当院でも多くの患者様に対して発症翌日や手術前からの早期リハビリテーションを導入しております。

施設基準および実績

施設基準 対象となる疾患名
脳血管疾患等リハⅠ 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、パーキンソン病、廃用症候群など
運動器疾患リハⅠ 骨折、椎間板ヘルニア、靭帯損傷など
呼吸器疾患リハⅠ 肺炎、COPD、上腹部術後など
心大血管リハⅠ 心筋梗塞、狭心症、心不全、心臓手術後など
がん患者リハビリ 化学療法対象患者、術後患者など

 

平成30年度入院リハビリテーション患者数:2,133名

入院リハ患者様の当院からの自宅退院・施設復帰率59.4%(1,255名)、
連携医療機関等への転院率36.2%(869名)

リハビリテーションセンタースタッフ

スタッフ

医師:1名(整形外科部長兼任) 理学療法士:10名  作業療法士:4名  言語聴覚療法士:2名  受付助手:1名

うち、認定呼吸療法士(PT4名)、心臓リハビリテーション指導士(PT2名)、糖尿病療養士(P2名、OT1名)

がん患者リハビリテーション療法士(8名)在 (平成29年4月1日現在)

部門責任者

リハビリテーション部長兼整形外科部長:北城 梓

リハビリテーション部技師長:山道 裕富実

 

各療法紹介

理学療法では、治療体操などの機能回復訓練や温熱や電気治療などの物理療法、有酸素運動などの運動療法を実施することで起き上がり、歩行などの基本動作能力や日常生活機能の回復を主に身体的機能面から図ります。私たちは、整形外科術前術後、脳卒中・脳外傷等の中枢神経疾患を中心に、呼吸器疾患や心疾患、外科術前後や内科疾患治療による筋力低下状態など様々な疾患や状態に対して早期から幅広く対応しています。
作業療法では心身の基本的な能力の改善から、日常生活を送るために必要な技能を修得し、その人らしい作業の再獲得を目標に行っています。整形外科的疾患では主に上肢(肩から手)機能改善を、脳神経外科、他科では心身機能面、高次脳機能面、日常生活活動に対して生活全般の自立獲得を目標に作業活動(日常生活の諸動作等)を用いた援助を行っています。
高次脳機能障害とは?

交通事故による頭部の損傷・脳卒中などによって脳に損傷を受けた際に起こる障害のことをいいます。その症状は多種多様で、記憶・注意力の低下、言語障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害などが一般的で、脳の損傷箇所や程度によって大きく異なります。また、感情や行動の抑制力が低下するなどの精神・心理的症状も現れ、運動機能に問題はないのに生活能力や社会適応能力が著しく低下します。ただし周囲の方の見守りや注意によって、生活や社会への適応が可能となっていきます。

当院の言語聴覚療法では、主に脳梗塞や脳出血などにより、失語症・構音障害・嚥下障害を生じた患者様に対して検査や訓練を行っています。

失語症とは

脳にある「言語領域」という言葉を受け持っている部分が傷ついてしまうと、相手の言っていることが理解出来ない、分かっているけど言葉が出てこないといった症状が出る場合があります。これらは『言語障害』といわれ、「話す」事だけでなく「聞く」「読む」「書く」事も難しくなり、コミュニケーションが図れなくなってしまいます。私たちは、失語症のタイプや重症度を鑑別するために、絵カードや実物を用いて検査を行い、患者様のコミュニケーション能力に応じた訓練を進めていきます。また、本人だけでなくその家族に対するサポートを心掛けています。

構音障害とは?
手足の麻痺と同様に口腔器官にも麻痺が生じ、会話が制限された状態です。「唇が閉じられない」「呂律が回らない」「声が小さくなった」など、主に発音や発話面の障害のことを言います。私たちは、口唇や舌などの麻痺の程度を検査し、発話がより明瞭になるように構音訓練(口腔体操・マッサージ・発声訓練など)を行っています。
摂食・嚥下障害とは?
『食べること』の過程のいずれかが障害されると、「食べるのに時間がかかる」「よくむせ込む」「飲み込みにくい」といった症状が現れます。その結果、誤嚥(食物が肺の方へ流れ込んでしまう)をしていまい、肺炎の発症や低栄養を引き起こす障害のことです。その原因や症状は様々であるため、私たちは医師や看護師などと連携しながら評価をおこない、患者様が安全に食事を取れるように、訓練や食事指導を行っています。また口腔ケアに力を入れ、肺炎予防や口腔内の環境衛生に努めています。
心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーションでは心筋梗塞や狭心症、心臓手術後や心不全の方への安全な体力向上と活動拡大、そして最大の目的である再発予防と予後改善を目的に、運動負荷試験に基づいた自転車こぎや歩行などの有酸素運動と筋力アップを目的とした抵抗運動(レジスタンストレーニング)を主体に運動療法と再発や増悪予防のための生活指導をおこなっています。

がん患者リハビリテーション

日本人の2人に1人ががんになるといわれている時代、当院でも多くの患者様ががんの治療を続けながら日々の生活を送られています。患者様の中には、がんそのものに対する治療のみならず、痛みや副作用などの身体的、精神的負担を強いられる方も少なくありません。当院では、がんのリハビリテーションの認定を受けた医師、看護師、理学療法士、作業療法士が一体となって患者様の療養生活を支援していきます。それぞれの患者様が望む生活能力を維持していけるよう様々な障害や不安に対応しながらリハビリテーションを進めていきます。

 現在「がん患者リハビリテーション」は制度上、入院患者様を対象に実施しています。手術後の動作能力の改善や化学療法中の方の心理・身体的サポートをおこないながら患者様にあった生活支援をおこないます

リハビリテーションを受けられる方とご家族の方へ

れわれわれリハビリテーション療法士は、患者様の運動機能や活動機能を最大限に発揮できるための支援をさせていただきます。リハビリはできるだけ早期に始めること、患者様へは病状にしたがって病棟での生活時間をいかに活動的に過ごしていただくことが成功のカギとなります。尚、リハビリ実施に際しては以下の内容についてご周知ください。
 

◎リハビリテーションは、医師のリハビリ処方に基づき実施致します。
◎リハビリテーションには、厚生労働省により一定の実施期間が設けられております。
◎当院は、地域支援病院として他の医療機関と連携しております。集中的なリハビリ治療を継続により

  今後の身体機能の回復が見込まれる場合は連携病院への転院をご提案させていただきます。
◎当院での外来リハビリは完全予約制となっております。予約の変更や確認はリハビリテーション部まで直接ご連絡ください。
◎リハビリテーションを受けられる方は、動きやすい服装(ズボン、靴)をご準備ください。

入院リハビリテーションの流れ

医師よりリハビリの必要性についての説明をさせていただきます。
リハビリテーション担当者が患者様のもとへ伺います。
リハビリ担当者よりリハビリ計画書のご説明をさせていただきます。
病状に合わせてリハビリを開始します。
状態に合わせてリハビリ内容が変わることがあります。。
※患者様のリハビリ情報は個人情報保護に基づき守られます。

  またリハビリの経過はカルテに記録され主治医や看護師等とリハビリ経過情報を共有しながら実施されます。
患者様とご家族と共に、まずは生活復帰を目標にがんばりましょう

臨床実習の学生さんへ

当院では実技経験中心でみなさんの臨床実習をサポートしていきます。実習では自主性が最も大切です。実習テーマを十分に認識した上で積極的に取り組んでください。
①必要物品:筆記用具、学校指定の白衣・靴、提出書類などです。
②実習初日:8時にリハビリ室(2階)へ来てください。
③食事:売店、職員食堂利用可能です。
④駐車場:バイク(学校の指定手続きが必要)、自転車は所定の駐車・駐輪場を使用。車は不可
※自主性と積極性を重んじ、評価の基礎から障害の解釈と問題解決能力の獲得を目指します。